
皆様ごきげんよう。夏休みキッズのたんぽぽ
です。今日は夏休みの自由研究と題して、ノートにオーラニスモのサスペンションを流用してみました。
突然ですが、皆様は年に何万キロ運転しますか?実は私が乗っているノートは約4万キロ/年というペースで2022年ころから乗っていたため、現在の走行距離が16.4万キロと年式の割には進んでいます。一般的に「過走行」と呼ばれる部類の車に乗っていて、(一応)日本車ということもあり距離相応の劣化や故障というのはあまり感じていません。一方で、サスペンションのショックアブソーバーというものはその構造上、距離や年式とともに機能が劣化するものだと言われています(社外のショックなどですと、約3万キロに一回OHが必要だとか....)。このことを踏まえると、それなりの距離を走ってきたノートのショックアブソーバーはそれなりに劣化している可能性が考えられ、今回は足回りの劣化具合の確認をメインの目的としてサスペンションの交換に挑戦してみました。
また、劣化具合を確認するとはいいつつも、常日頃から感じている/他人から指摘されているロールもある程度抑えたいとも考えていたため、交換するにあたり社外サスペンション(車高調)かオーラニスモ純正サスペンションの流用が選択肢として考えられました。今回に関しては、車高を下げることは特に考えていない点、上記の通り社外サスペンションですと耐久性の面で不安がある点や、それに伴う中古部品の信頼性が高くないために後者を選択しました。
ということで、今回のお品書きは以下の通りになっています。
先述の通り、今回はオーラニスモのフロントサスペンション(左右)、リアダンパー(左右)を流用しました。ちょうど某ネットオークションで送料込み2.9万で転がっていたのでサクッと落札して調達しました。なお、今回はリアのバネが付属していなかったため、もともとついていたノートの純正スプリングを使いました。

オーラニスモのサスペンション。2万キロくらい使用した中古品です。
なお、多くの場合「FE13」と型式名でのみ表記されることが多いため、パッと見ではオーラニスモなのか素のオーラなのかの違いが分かりづらいかと思います。参考までに、以下に品番を記しておきます。
フロントストラット右:54302 6XS1A
フロントストラット左:54303 6XS1A
リアダンパー(共通品番):56210 6XS0A
続いて、いくつか工具を用意しました。後々触れますが、この車は日本車であるにも関わらず16mmと18mmのボルトナットがあらゆる部分で登場します。アイデンティティだけはなぜか欧州らしいですね。そこで、普段使っているラチェットのセットに加え、角度がついている16-18mmメガネ、T40トルクス、6角レンチあたりは購入しました。

購入したメガネ。これで欧州車も整備できるようになる(?)
まずは比較的構造が単純なリア側から交換することにしました。ご存じの通りトーションビームのショックのみの交換なので、アッパーマウントとメンバー部分の2点で止まっているだけです。簡単ですね。
まずは室内側から、爪にマイナスドライバーを差し込んでカバーを外し、アッパーマウントにアクセスします。

続いてアッパーマウントのボルトを緩めます。ここで早速16mmボルトが登場するので頑張って外しましょう。ショック側のボルト部分が上に飛び出しているので、上手にモンキーで回り止めして外しましょう。私は金欠なので百均のものを使ったので苦戦しました。機材ってpay to winらしいです。

カバーを外した時の様子。中央のナットを外すのが最初の目標です。

16mmメガネとモンキーレンチで、中央にあるダンパー部分の回り止めをしつつナットを緩めます。頑張ろう
アッパーがある程度緩んだら、メンバー側のボルトを緩めていきます。このボルトは18mmで止まっているだけなのでメガネと気合いで外しましょう。ある程度緩んだら19mmのコマとラチェットでサクサク外せると思います。無事外せたら摘出し、一瞬休憩です。

新(左)旧(右)ショック比較の写真。オーラニスモは約20mm短いようです。
続いて新しいものをインストールしていきます。タイヤハウス側からダンパーを差し込み、車内側からナットを仮止めしてもらいます。

新しいショックを仮止めした様子。リアメンバの高さは純正を外した時の高さに揃えているので、ロア側のボルト位置が上方向にずれている(全長が短い)ことが分かります。
外した時と同様の手順でボルト・ナットを締め込み、リアのサスペンション交換は完了です。

交換し終わったリアサスペンションの様子。ショックだけピカピカ
今回の一番の鬼門だったフロントサスペンションの交換です。ミトもそうでしたが現代のFF車はどうやらカウルトップにストラットタワーが隠れている車が多いらしく、何故か現行FF車のノートも例にもれずカウルトップを外さないとストラットタワーにアクセスできないようになっています(しかし、なぜか「ストラットタワーバー」が普通に売られているらしいです。本当にストラットタワーをつなげているのでしょうか...)。
ということで、まずはカウルトップを外す工程から始めていきます。そのためにワイパーを取り外し、その後カウルトップを止めているクリップを外していきます。

ワイパーを取り外すために、ボンネットを開けてワイパーの根元のカバーを外します。すると14mmナットが現れるので外し、ボンネットをまた閉めて慎重に外しましょう。


ワイパーを外し終えたら、カウルトップ下側にある5つのU字のクリップをマイナスドライバーで外していきます。クリップの上側と下側の爪を外すと取れるので、コツをつかむと簡単にできるでしょう。加えて、左右にも2つ丸型のクリップがあるので忘れずに外しましょう。

カウルトップを外した状態。左右の見えない部分にストラットタワーがあり、絶妙な位置にワイパーの機構がいます。
カウルトップが外れたら、いよいよアッパーマウントを緩めていきます。6mmHEXと18mmナットで止まっているため、回り止めをしつつ外していきます。
なお、運転席側は微妙にワイパーモーターと干渉するため、アームをずらして対応しました。アーム自体は見えている10mmボルト3本を外すのみですので、特に負担にはならないかと思います。

6mmHEXをぶち込み、18mmメガネを噛ませた図。ご覧のように、微妙にワイパーモーター部分が干渉しているのでナメそう。頑張ってワイパーを固定している10mmボルトを外して対処しましょう。
続いて下側のボルトを外していきます。今回外すのはABSセンサー、ブレーキホース、21mmボルトx2、スタビリンクボルトでした。

ダンパー下側の様子

スタビリンクのボルトは16mmです。中央を六角で回り止めして緩めましょう。

ブレーキホースは鉄製のクリップで挟まれているので、マイナスドライバーで頑張って外しましょう。ひっかけられる部分をドライバーで押せば外せるはずです。
そうしてロアアーム側の全てのボルトナットを外せたら、いよいよダンパーを摘出します。

新(左)旧(右)比較。ぶっちゃけ見た目だと違いは分からないかな?
そして、先ほどと同じ手順で新しいダンパーのアッパーマウントボルトの取り外しをしていきます。しかし、工具の金をケチったせいで6MMのHEXが舐めて使えなくなるトラブルや、ダンパー側がそもそも舐めて山がなくなってしまうトラブルが発生。結局新しいHexとT40のトルクスビットを購入し、なめた六角にトルクスをハンマーでぶちこみ、変形させて解決させました。DIYすぎる。

アッパーマウント部分。錆止めのためか、カピカピになったグリスが付いています。ちなみにグリスがあっても中央の六角部分は軽くさびていました。
新たなショックを戻したらアッパー側のボルトを先ほどの手順で締め、ショック下側のボルト、センサー類を戻していきます。このときに、ロアアームを軽くジャッキで支えると作業しやすいかと思います。トルクも一応この状態でかけておきました。

交換完了したフロントサスペンションの様子。関係ないですがMX72はまだまだ残量がありました。
ホイールを戻してジャッキダウンし、前後アッパーマウントにしっかりトルクをかけて作業完了です。
交換後に試走してまず感じたのは 路面からの入力が減ったという点でした。しかし、これは恐らくノート純正のリアショックが押しつぶしてから戻るまで5秒くらいかかっていた点を含めて考えると、おそらくリアショックが仕事するようになり揺れが収まったと解釈できるかと思います。また、同様の原因からなのかピッチ方向の動きも減ったように感じます。低速での動き出ししかり、交差点で曲がってからの再加速しかり、「フロントが浮いてから前に進む」といった挙動が消え、アクセル操作に対して敏感に前に進むようになったように感じました。同様に当初の目的だったロールの削減も達成でき、ロールしたらしばらくそのままだったような挙動がある程度抑えられてこちらも前に進んでいる感覚に寄与しているかと思います。
ノートの純正新品と比較してみないと分かりませんが、こういった挙動はもしかしたらショック形式の違いに起因しているのかもしれません。オーラニスモのリアショックは、ノート純正がツインチューブに対してモノチューブ構造になっており、どうやら構造的な違いがあるらしいです(公式情報)。こればっかりは自分がそもそもメカニズムに対しての知識がないこと、ノートの純正新品ショックと比較していないからなんとも言えません。
コペン、デミオといういわゆる現代的なFF日本車のサスペンション交換の経験がある
ですが、特にフロントのアッパーマウントに関してはどちらの車種も2本以上のボルト止めでした。それに対してノートは、フロントもリアもアッパー側が一本止めとなっておりかなり新鮮な感覚でした。ミトのサスペンション交換も経験しましたが、確かにフロントに関してはアッパーが一本止め、リアに関しては2本止めとなっていました。16mm、18mmを多用している点からもルノールーテシアとの部品共通化が考えられるノートの足回りは、どちらかというとミトといったような欧州車でよく見られるような構造になっているのかもしれませんね。正直な話、アッパー側の剛性が不足しないか不安になる構造ではありますが、所詮110馬力ちょいのお買い物カーにそんなものを求めても無意味なのかもしれません。
また、車高に関しては交換前と比較してリアの車高が指1本くらい高くなりました。やはりリアショックが抜けていて車高が下がっていたのかもしれません。サーキットや日々のお買い物で酷使された結果なのか、純正の耐久性がそもそも16万キロに対応していないのかは気になるところです。
今回は割と長い間考えていたサスペンション交換をしてみました。リアのスプリングは純正のままですので、気が向いたらよさげなバネに交換してみたいなとも考えてみます。まあぶっちゃけ足変えても電欠するときはするので恩恵があったかは微妙ですが。アッパーのボルトが舐めるといったアクシデントに見舞われぼちぼち出費したのは反省点なので、ケチらないでちゃんとした工具を変えるくらいお金持ちになりたいものです。